インバウンド業界の基礎知識

インバウンドとは?
「インバウンド」とは、元々は「入ってくる、内向きの」という意味を持つ言葉ですが、特に観光業界では「訪日外国人観光」、つまり外国人が海外から日本を訪れる旅行のことを指します。(ちなみに、日本人が海外へ旅行することを「アウトバウンド」と呼びます。)
インバウンド市場の今
日本のインバウンド市場は、2012年以降、急速に拡大してきました。2019年には過去最高の3,188万人が訪日。コロナ禍で一時的に落ち込みましたが、2024年には3,687万人とコロナ禍前を大きく上回り、今も成長を続けています。

 

 

訪日外国人の増加は、日本の経済に大きな影響を与えています。2024年の訪日旅行消費額は、過去最高の8兆円を突破。これは、コロナ禍前の2019年(4.8兆円)から約70%も増加したことになります。(この8兆円という規模は、国内アパレル業界の市場規模に匹敵します。)

 

また、訪日外国人旅行者一人当たりの旅行支出は、2024年で22万7,000円。これは、日本人の国内宿泊旅行の平均支出額(約7万円)の3倍以上にあたります。このように、外国人旅行者は日本人旅行者よりも高い経済効果をもたらしており、日本経済の重要なエンジンとなっています。

 

なぜインバウンドは日本の重要産業なの?
日本は少子高齢化で人口が減少するため、国内経済だけでは今後の成長が難しいと言われています。この課題を解決する切り札として注目されているのが「インバウンド」です。

 

人口減少を補う

 

日本人1人が1年間に使うお金は約135万円。一方、訪日外国人1人の旅行支出は22万7,000円(2024年)。単純に計算すると、外国人旅行者が6人増えるだけで、日本人1人の人口減少分を補うことができるのです。

 

 

世界市場の拡大

 

日本の経済が縮小する一方で、世界の旅行市場は拡大を続けています。2010年に9.5億人だった世界の観光客数は、2019年には14.6億人まで増え、2030年には18億人に達すると予測されています。

 

 

 

③ 貴重な外貨獲得源

 

日本人の国内旅行は、国内でお金が動くだけです。しかし、インバウンドは海外から直接、外貨を獲得できます。このため、インバウンドは日本にとって重要な「外貨獲得産業」です。2024年には、自動車産業に次いで2番目に大きな外貨獲得源となり、2030年には15兆円市場を目指しています。

 

 

インバウンドは、日本の経済を再び成長させるための重要な切り札です。今後もさらなる成長が期待されるこの活気ある業界は、まさに今、仕事探しの大きなチャンスです。

 

この成長産業で、あなたのスキルや経験を活かし、日本の未来を支えていきましょう。

 

 

 

インバウンド業界の仕事

インバウンド業界の仕事とは?
「インバウンド業界」とは、海外から日本を訪れる外国人観光客を対象としたビジネス全体を指します。具体的には、ホテルや旅館、交通機関、旅行会社、レストラン、お土産店など、旅行中のあらゆるシーンに関わるサービスや商品を提供する仕事です。

 

インバウンドの仕事は、お客様と直接やり取りする「接客の仕事」と、お客様と直接顔を合わせない「企画・プロモーションの仕事」に大きく分けることができます。

 

接客の仕事:お客様に直接「おもてなし」を届ける仕事です。ホテルのフロントでお客様のチェックインを手伝ったり、ツアーガイドとして日本の文化を紹介したりと、日本の魅力を直接伝える役割を担います。世界中の人々と直接触れ合い、日本と世界をつなぐ「架け橋」となる、大きなやりがいを感じられる仕事です。

 

企画・プロモーションの仕事:お客様の旅を裏側から支える仕事です。マーケティング担当としてSNSで日本の魅力を発信したり、お土産物の商品開発をしたり、多言語対応の観光サイトを制作したりします。お客様が日本に来るきっかけや、滞在をより豊かにするためのサービスを生み出す、クリエイティブな仕事です。
具体的な仕事内容を知ろう!インバウンド業界の職種例
インバウンド業界には、あなたの得意や興味に合わせて選べる多様な仕事があります。ここでは代表的な職種をいくつかご紹介します。

 

訪日旅行会社のランドオペレーター/トラベルデザイナー

仕事内容:海外の旅行会社からの依頼を受けて、ホテル、レストラン、ガイドなどの手配を行います。お客様の要望に合わせて、オリジナルのツアーを企画・提案することもあります。

 

特徴:海外の旅行会社とのやり取りが中心のため、語学力(特にメール)が求められます。

訪日ツアーガイド/添乗員

仕事内容:ツアーに同行し、施設の案内や通訳、旅程管理などを行います。日本の歴史や文化に対する深い知識が求められます。

 

特徴:業務委託やアルバイトでの募集が多く、自分の得意な分野を活かして働くことができます。

OTAやカード会社のカスタマーサポート・コンシェルジュ

仕事内容:OTA(オンライントラベルエージェンシー)の利用者や、クレジットカード会員からの旅行に関する問い合わせに対応します。

 

特徴:メールや電話でのやり取りが中心で、多様な問い合わせに対応するため、幅広い知識と丁寧な対応力が求められます。

ホテルのフロント・ドアサービス

仕事内容:お客様のチェックイン・チェックアウト対応、観光案内、荷物運びなど。ホテルの「顔」として、お客様を最初におもてなしする仕事です。

 

特徴:正しい言葉遣いやマナーが身につくため、未経験でも挑戦しやすい職種です。お客様から直接「ありがとう」と言ってもらえる、大きなやりがいがあります。

空港や駅、観光案内所の多言語スタッフ

仕事内容:周辺情報やアクセス方法の案内、トラブル対応、チケット販売など。外国人観光客が困ったときに、最初に頼られる存在です。

 

特徴:日本語と英語だけでなく、他の言語も扱えると重宝されます。周辺の知識と、的確な提案力が身につきます。

観光施設の接客スタッフ

仕事内容:美術館、博物館、テーマパークなどで接客を行います。日本の伝統文化を体験する施設では、文化を直接紹介する役割も担います。

 

特徴:自分の好きな分野の知識や専門性を活かして働くことができます。

免税店・お土産店での販売スタッフ

仕事内容:お土産物や免税品の接客販売を行います。

 

特徴:語学力は働きながら身につけることができ、未経験でも挑戦しやすい仕事です。売上が数字で出るため、頑張りが評価に繋がりやすいのも魅力です。

観光タクシーやハイヤーのドライバー

仕事内容:観光地でのガイドや、VIPなどの海外ゲストの送迎を行います。

 

特徴:近年、プライベートツアーのニーズが高まっています。お客様と長時間過ごすこともあり、旅の満足度に直接貢献できるやりがいのある仕事です。

観光協会やDMO(観光地域づくり法人)のスタッフ

仕事内容:インバウンド誘致のための企画・プロモーション、情報発信、イベント開催など。地域の観光事業者や自治体と協力し、地域全体を盛り上げます。

 

特徴:地方創生に貢献したい方におすすめの仕事です。地域の人々とのコミュニケーション能力が求められます。

訪日旅行メディアのライター・編集

仕事内容:観光地や施設を紹介する記事を執筆・編集します。SEOやWebマーケティングの知識も求められることがあります。

 

特徴:ライターは業務委託やアルバイトの募集が多く、高い語学力やWebの知識を活かすことができます。

プロモーション会社でのインバウンド集客支援

仕事内容:SNS運用や広告運用などを通して、企業や自治体の集客を支援します。デジタルマーケティングのニーズが急増している分野です。

 

特徴:特定の国や地域に特化している会社も多いため、専門性を高めることができます。

 

インバウンド業界には、上記で紹介した以外にも様々な仕事があります。「○○」×「インバウンド」のように、自分の好きや得意なことと掛け合わせることで、自分にぴったりの仕事を見つけることができるでしょう。

インバウンド業界で働く魅力と将来性とは?
インバウンド業界で働く最大の魅力は、世界中の人々と出会い、異文化交流ができることです。お客様との出会いは、あなたの視野を広げ、新たな価値観を育む貴重な経験となるでしょう。

 

日本政府が観光立国を目指しており、訪日外国人旅行者は今後も増加していくと予測されています。それに伴い、インバウンド業界の市場は拡大し続けるでしょう。インバウンド需要の高まりに対応するため、新たなサービスや事業も生まれ続けており、キャリアアップのチャンスも豊富です。

インバウンド業界で求められるスキル
旅行が好きなこと
異文化に対して寛容なこと
語学力(必須ではない)
コミュニケーション能力
プレゼンテーション能力
お客様目線に立てること
自律的に動けること(特に小規模な会社の場合)

 

インバウンド業界は未経験でも挑戦しやすい仕事が多く、あなたの好きや得意を活かして、キャリアを築ける場所です。急成長中のインバウンド業界で、あなたの新しいキャリアをスタートさせてみませんか?

 

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