ORIYAMAKE(オリヤマケ)とは?
秋田県北秋田市、森吉山のふもとにある「根森田(ねもりだ)集落」。
根森田集落は、現在28世帯80名が暮らす小さな農村です。
そこに築70年の古民家を利用したゲストハウス「ORIYAMAKE」はあります。
・宿泊客の約70%が外国人観光客(※コロナ以前)
・宿泊は1組限定で、原則2泊3日から
・「マタギ」の文化を体験できる
など、ORIYAMAKEはとても面白い特徴を持つゲストハウスです。
本記事では、ORIYAMAKEの魅力を探っていきたいと思います!
外国人観光客が魅了される理由
オーナーの織山(おりやま)さんは、秋田市で育ち、大学進学時に上京、その後は東京で生活されていました。
いつか民宿を営んでみたいという気持ちがあり、東日本大震災をきっかけに、秋田に戻ることを決意。
もともとは織山さんの祖父母の家で、空き家になっていた根森田の古民家を改修し、ゲストハウスを開くことにしました。
当時、周辺地域に民宿はありましたが、外国人からの問い合わせがあっても、英語が怖くて電話を切ってしまうなど、外国人の受け入れ態勢が整っていない状況でした。
外国人からのニーズがあることを知った織山さんは、周りの民宿とお客さんを取り合わないように、外国人観光客向けの宿にすることにしました。
外国人向けの宿にするにあたり「外国人が来やすく日本人が来づらいやり方」として、2泊3日からしか受け付けない、予約はインターネットのみ、支払いはキャッシュレスのみ、WEBサイトは英語のみというスタイルになりました。
こうして、2018年に「ORIYAMAKE」はオープンしました。
ゲストハウスには、魚やお餅などを焼ける囲炉裏(いろり)や縁側(えんがわ)があり、懐かしい日本の田舎での生活を体験することができます。
そして、より日本らしさを感じてもらうために、ベッドではなく敷布団を用意し、あえて和式トイレを設置しています。
また、猟師でもあるオーナー織山さんと行く「マタギハイキング」や、囲炉裏を囲んだ「きりたんぽ作り」、秋田の地酒とともに楽しむ「星空観賞」など、自然と文化を満喫できる各種アクティビティもオプションで用意されています。
コロナ前には、イギリス、フランス、フィンランド、オーストラリア、アメリカ、ブラジル、チベット、タイなど世界各国からの訪問があったとのことです。
一人で自然の中でゆっくり過ごされる方や、家族旅行の方、家族三世代で日本の文化を学びに来られる方など、様々なゲストが来られており、意外にも日本が初めての方や、全く日本語が話せない方も半数くらいいるそう。
青荷温泉ランプの宿(青森県)や、乳頭温泉鶴の湯(秋田県)などと併せて、電車で回られる方が多いようです。
ORIYAMAKE訪問のきっかけは、Airbnbで東北地方を地図検索している時に、山の中にぽつんと1軒ある宿を見つけて、「観光地とは違う、人のいない自然が見たい」「自然の中でゆっくりしたい」「トトロのような自然を体験したい」と予約される方が多いのだそう。
Airbnbには各国のゲストから、織山さん一家のおもてなしや、ORIYAMAKEでの体験を称賛するコメントが寄せられています。
「マタギ」とは?
「マタギ」とは、東北地方・北海道で厳しいしきたりを守りながら集団で狩猟を行う者を指す言葉で、ORIYAMAKEのある北秋田市の阿仁(あに)地域が発祥とされ、その歴史は平安時代にまで遡ります。
世界的には「遊牧民」など、獲物を狩りつくしたら次の場所に移動する狩猟が一般的で、マタギのように定住して、頭数管理を行いながらの狩猟は珍しく、外国人観光客にとってもその特有の文化は興味深く映るようです。
マタギの由来には諸説ありますが、織山さんは「自然と人間の世界の間を“またいで立つ”存在」として捉えています。
一般的には「マタギ」というのは、熊などの大型獣を捕獲する技術と組織をもち、狩猟を生業としてきた人のことを指すと書かれていますが、それはマタギの一面でしかなく、次世代のことを考えて行う狩猟方法や、生活の知恵など、「自然との共生」を基本としたマタギの文化や考え方を知ってもらいたいとのこと。
現在は、後継者不足で絶滅の危機に瀕しているマタギ文化ですが、サステナブルな社会の実現を目指す今、改めてマタギ文化を見つめ直し、継承していくべきだと、織山さんは考えています。
▼マタギ文化についてもっと知りたい方はこちら
コロナ禍の今
外国人観光客向けのゲストハウスとして運営してきたORIYAMAKEですが、コロナ禍で海外からの入国ができない現在、日本に住んでいる方へのアプローチも始めています。
日本語のWEBサイトを整備し、ベルトラ経由ではGoToキャンペーンが適応になるプランを用意しました。
またコロナ対策に関しては、「新型コロナウイルス対応ガイドライン」に基づいた基本的な対策に加えて、オンライン宿帳やスマートキーの導入も行っているとのこと。
ぜひこの機会に、ORIYAMAKEに訪れてみてはいかがでしょうか。
※地方のため、医療体制が脆弱な地域がございます。ご旅行の際には、体調管理を徹底し、「新しい旅のエチケット」の実践をお願いいたします。
織山さんからのメッセージ

DATA
ORIYAMAKE(オリヤマケ)
住所:秋田県北秋田市根森田字仲ノ又131
▼詳細はこちらから(日本語版公式サイト)
▼英語版公式サイト
https://oriyamake.mystrikingly.com/
▼Go Toトラベル対応プランはこちらから(ベルトラ)
https://www.veltra.com/jp/japan/akita/a/166353
協力:一般社団法人秋田犬ツーリズム Akita Inu Tourism
▼秋田犬ツーリズム
▼こだわりAKITAセレクトショップ
\いいね!&シェアはこちらから/