萩市観光協会「50年後、100年後もこの町らしくあり続けるために」


 

 

今回は、山口県萩市の地域DMOである「一般社団法人 萩市観光協会」の中村さんを取材しました。DMOとしてどのような取組を行っているのか、取り組む際に意識していることなどをお話いただきました。

 

 

 

萩(はぎ)とはどんな場所ですか?

 

 

 

萩市は、山口県の北部に位置し日本海に面した市です。

江戸時代には、毛利氏が治める長州藩の城下町として栄え、明治維新の立役者である、吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允などを輩出した町として知られています。その後、天災や戦災を免れたため、当時の町割りや建物、道など当時のたたずまいが今日まで変わることなく残されており、江戸時代の城下町絵図をそのまま用いることができる『古地図で歩けるまち』です。

また、日本海に面していることもあり、新鮮な魚介類を楽しむことができる土地でもあります。

 

 

 

 

萩市観光協会のDMOとしての役割を教えてください。

 

萩市観光協会は、2018年7月に中国地方では初となる地域DMOとして、日本版DMO法人として登録されました。DMOになったことで、これまでと変わったことが大きく2つあります。

 

1つ目は、宿泊施設や飲食店、土産物店などの、いわゆる観光事業者だけでなく、農家や漁師、市場など、様々な事業者と一緒に観光に取り組むようになったことです。

 

例えば、これまで全く観光とは関係のなかった自転車屋さんやバイク屋さんなどが、レンタサイクルやレンタルバイクなど、観光客向けのビジネスを始めるようになりました。また、事業者だけではなく、市民一人ひとりが誰でも観光に携わる重要な人材になりうるということを意識した取り組みを進めるようになりました。

 

 

 

 

2つ目は、インバウンドに力を入れるようになったことです。

 

今までは日本人のお客さんが喜びそうなコンテンツが中心でしたが、世界のお客さんが楽しめるコンテンツの発掘や、既存コンテンツの見直しなどを進めています。

萩観光のメインである明治維新に関する歴史や文化を中心としたコンテンツは、たいていの日本人であれば理解でき、感動もしてもらえます。しかし、世界史の中ではほんの小さな日本の歴史にしかすぎず、世界のお客さんには通用しません。

 

そこで必要となってくるのは、どんな方でも楽しめるネタに目を付けることです。

例えば「猫」などがそれに当たります。実際に、萩市内から車で1時間ほどの山奥にある、猫寺こと「雲林寺(うんりんじ)」は世界中からお客さんが集まる観光地となっています。

 

 

 

 

具体的に今どのような取り組みを行っていますか?

 

アフターコロナに向けて、新たな体験やコンテンツの発掘に力をいれています。

例えば、これまであまり光の当たらなかった、山間部の農業や酒造りが盛んな地域をE-バイクで巡って、大地に触れ楽しむ体験ができるサイクリングツアーなどを、地元の人たちに作ってもらっています。

 

 

 

 

また、既存の事業者さんの新たな取り組みの取材と情報発信も重要な仕事です。

例えば最近ですと、萩の名物でもある「かまぼこ」のお店がリニューアルすることになったため、その取材を行いました。これまでは生産・販売が中心のお店でしたが、イートインスペースが設置され、見学コースやかまぼこ作り体験などが楽しめるようになります。

 

こういった新しい情報をしっかりとキャッチして取材し、DMOとして発信していくようにしています。また取材時には、ただ取材をするだけではなく、どうやったらもっと面白くなるかなどを事業者の方と一緒に考えるようにしています。

 

 

 

 

情報発信については、萩市内の観光関連サイトとしては圧倒的なページビュー数を誇る、萩市観光協会公式サイトをメインに行い、FacebookInstagramなどのSNSも運営しています。

また、瀬戸内海の広域連携DMOである「せとうちDMO」にも萩の動きを情報共有し、外部の力も借りながら情報発信を行うように心がけています。

 

おすすめの萩の巡り方を教えてください。

 

これまでの萩観光の王道といえば、松陰神社・松下村塾を見学した後、余裕があれば城下町を巡るというパターンでしたが、最近では少し視点を変えた巡り方をおすすめしています。

 

例えば、ただ巡るにしても、そこに「着物」というコンテンツを追加するというようなご提案をしています。着物を着て城下町を歩き、萩焼でお抹茶を飲むだけでも、非日常感を味わうことができ、思い出に残る旅になるのではないでしょうか。「Kimono」は外国人にも理解されるものですしね。

 

 

 

 

また、少しマニアックではありますが、「毛利のお殿様のまちづくり」という視点で萩を巡るのもおすすめです。

 

例えば、高杉晋作の誕生地を見るだけではなく、それに背を向けて、向かいにある石垣の石をじっくり見ることで、明治維新の大スターではなく、名もなき石工さんの技と努力を見てみようというような、いわゆるブラタモリ的な視点です。萩の城下町のちょっとした地形の変化を見ると、当時の人達が土地を読み解いて、地形を理解した上でまちづくりをしていることがよく分かります。

 

なぜこの建物はここに建てられたのか、昔は何があったのかなどを考える機会は、最近ではほとんど無くなってしまったかと思いますが、そういった視点で見てみることで再発見できることもあるのではないでしょうか。萩に訪れたことが、その視点をもつきっかけになればと思っています。

 

 

 

 

視点を変えると、いろんな楽しみ方ができる町なので、それを提案できるような情報発信や受け入れ体制を作っていきたいと考えています。

 

今後DMOとして目指す方向性は?

 

 

 

「50年後も100年後もこの町がこの町らしくあり続けてほしい」という想いで、私たちは観光に取り組んでいます。そのためには、善意やボランティアではなく、ビジネスとしてお金を稼ぐことが重要です。なぜなら、お金を稼ぐことによって後継者も生まれ、持続可能になると考えているからです。

 

「観光」というのは「光を観る」と書くように、私たちとしてはまず、光っている部分を埋もれさせずに拾い上げていくことが第一です。そして、その拾い上げた地域の素材を、地域の方と一緒によりよいものに磨き上げていこうと思います。

 

そして、磨き上げたコンテンツの販売チャネルの提供や、観光客向けに情報発信を行うことで、DMOとして「観光客と地元の人たちとの橋渡し」をしていければと思います。

 

DATA

一般社団法人 萩市観光協会(はぎしかんこうきょうかい)

山口県萩市椿3537-3

 

▼萩市観光協会公式サイト

https://www.hagishi.com/

 

 

 

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