8.「職務経歴書」の書き方
それでは職務経歴書の作成を進めていきましょう。
職務経歴書作成の準備
・職務経歴書は履歴書とは違い、標準のフォーマットはありません。
・ただし、参考にできる職務経歴書のテンプレートは簡単にダウンロード可能です。「職務経歴書 テンプレート」等で検索してみてください。職種別のサンプルもたくさん用意されています。
職務経歴書の形式:
・編年体形式:キャリアを時系列順に記載する形式。最も一般的な形式です。
・逆編年体形式:最新の仕事内容から時系列を遡って記載していく形式。社会人経験が長く、直近の仕事をアピールしたい場合に効果的です。
・キャリア形式:時系列ではなく業務経験や関わったプロジェクトなどの単位でまとめていく形式。転職回数が多い場合などに使われます。
職務経歴書の構成
職務経歴書は大きく分けて、以下の4つのパートで構成されることが多いです。
① 職務要約
② 職務経歴
③ 資格・語学・活かせる経験
④ 自己PR
転職回数が多い方はどうしても長くなりがちですが、A4の用紙2ページ以内にまとめるようにしましょう。
ここからは、各パート別のポイントを詳しく見ていきます。
・これまでの経歴の要約を記入。
・「あらすじ」の役割として、その後を読み進めるかを決める重要な項目。
・キーワードなどを活用して、採用担当者の興味を引く文章を心がける。
・目安は200~300字、3~5行程度。簡潔さを意識する。
・形式(編年体/逆編年体/キャリア)に沿って、職務経歴を記入。
・テンプレートによって、記入する項目が異なるため、自分の経歴・アピールしたい内容に沿って、テンプレートを選ぶ(もしくはカスタマイズする)。
・全ての経歴を同列に書く必要はない。応募先企業で活かせる経験・スキルを強調して記入。
・冒頭には所属企業の情報、所属部署の基本情報を記載。
・担当業務、実績、ポイントに分けて記載すると分かりやすい。
・見出しを付けたり、箇条書きにすると見やすくなる。強調したい部分に太字や下線を使うのはOK。
・実績はできるだけ具体的な数値を使う。その数値がいかに凄いかを証明する客観的な視点(平均値や参考値など)もいれられるとよい。
・実績よりもそれに至ったプロセスが大事。プロセスのエピソードをポイント(工夫)として記載する。
・その際に、業務棚卸の際に利用したSTARフレーム(状況/課題/行動/結果)を使うとまとめやすい。
・職務経歴の下に、保有資格・語学・活かせる経験などを記載。テンプレートによっても異なる。必須ではないが、アピールできるものがあれば、残りのスペースを考慮しながら記入しておくとよい。
・資格について、取得に向けて勉強しているものがあれば「●年●月取得に向けて勉強中」などといれるのもOK。
・活かせる経験・知識については、応募先が求める経験・スキルと自分の経歴・スキルが合致する部分を簡潔にまとめておくとよい。
・最後に自己PRを記載する。
・自己PRは自分がいかに優秀かを伝えるのが目的ではなく、自分と企業の相性がいかに合うかを伝えることが目的。
・応募企業が求める「○○力」を求人票や企業サイトから特定し、その○○力に合うエピソードをSTARを用いてまとめる。
・職務経歴書の中で唯一、志望企業へのメッセージを伝えられるパート。熱意を伝えましょう。
(※詳細は、面接の自己PRパートで解説します)
職務経歴書を提出する前に、下記のポイントをチェックしてみましょう。
職務経歴書チェックポイント
- 2ページ以内にまとまっているか?
- 第一印象で見やすいと感じるレイアウトか?
- 職務要約の長さは適切か?(3~5行程度)
- 職務要約を読んで、読み進めたいと思うか?
- 形式(編年体/逆編年体/キャリア)に沿って書かれているか?
- 自分がアピールしたい経歴が目立っているか?
- STARに沿ってエピソードが書かれているか?
- 具体的な数値やキーワードを活用できているか?
- その数値がいかに凄いかを証明する客観的な視点が入っているか?
- 誤字・脱字はないか?
- 印刷ボタンを押した時にずれがないか?
- 記載内容に誤りはないか?
職務経歴書作成のまとめ
応募書類作成の心構えでお伝えした通り、職務経歴書は採用担当者にとって、応募者が過去に携わっていた具体的な業務から応募者のスキルを知り、自社でもその能力を発揮できるのか(=再現性)を見るための書類です。
曖昧な表現ではなく数値やキーワードを使って具体的に書きましょう。また、全てを同列に書く必要はありません。アピールしたい部分を強調してみましょう。
あなたが書いた書類を見て「この人に会ってみたい」と思いますか?「採用担当者目線」で確認しながら、書類作成を進めましょう。
★やまとごころキャリアの応募書類アップロードについて
やまとごころキャリアのマイページからアップロードした応募書類や、登録時に記入した会員情報(職務経歴等)は、応募先企業のみが閲覧できますが、システムの仕様上、応募先ごとに提出し分けることができません。
同時に複数の求人に応募する場合、経歴など共通する内容の部分のみを記載し、応募フォームの「企業へのコメント・志望動機」欄を活用するようにしてください。
次は「面接」対策に進んでいきたいと思います。